こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は『治療終了からがスタート!』のお話と、「歯原性菌血症とは?」についてお話したいと思います。
悪化すると歯が抜け落ちてしまうだけでなく、糖尿病やリウマチ、認知症、がんなどにも関連があると言われる「歯周病」ですが、治療が終わればすべて終わり、もう歯医者さんに通うこともない、というわけではありません。再発の多い病気だからこそ、メンテナンスが重要なのです。
歯周病治療後のメンテナンスで再発予防!
治療後、歯周病菌は少なくなっているものの、今まで通りのケアを続ければ、当然、再発するリスクは高まります。そこで今回は、歯周病を再発させないためのセルフケアをご紹介!予防の基本は歯みがきです。
汚れが溜まりやすいポイントをしっかり!
「歯と歯ぐきの境目」や「歯と歯の間」など汚れが溜まりやすい場所に毛先がきちんと当たっているか確かめながら磨きます。初めは鏡で確認しながら磨いても。
小刻みに動かします
大きくガシガシ磨くと引っ込んだ所には毛先が届かず、汚れは残ったままです。
じっくり磨きます
さらっと磨いただけでは、へばりついているプラークは取れません。1日に最低1回はゆっくり時間をかけて磨きましょう。
セルフケアにも限界はあるので、患者様のお口の状態に合わせてご案内する3~6ヶ月ごとの定期検診でお口の状態をチェックすることが大切。歯科医院とのダブルケアで歯周病の再発を防ぎましょう!
お口の中の細菌が全身の血管を巡る!
「歯医者に行くのが面倒…」「忙しくてなかなか行けない…」と、お口の中に違和感があっても放置されている方はいらっしゃいませんか?実は、歯周病や虫歯を放っておくと、全身の大きな病気を招く一因にもなってしまうのです。
「歯原性菌血症」とは?
「歯原性菌血症」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、お口の中の細菌がお口の中の傷口から血管内に侵入する現象をいいます。歯周病が進行していると、ブラッシングをしたり食べ物を食べるだけで出血しますが、それらの傷口から歯周病菌や虫歯菌などの口内細菌が侵入してしまいます。
健康な方なら免疫機能により大事にはいたりませんが、体調不良や加齢などにより免疫が上手く働かない状態では、全身の病気を引き起こすリスクが高まるのです。
全身の病気とは、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、アルツハイマー型認知症、脳脊髄膜炎、アテローム性動脈硬化など。早産、低体重児出産との関連も報告されています。
そんな病気のリスクを上げないためにも私たちができることは、日頃のセルフケアと専門家による定期的な歯のクリーニングです。お口に違和感がある方はもちろん、特に問題がない方も定期的なチェックは必要です。
歯科医院との連携ケアで歯原性菌血症を予防し、お口の健康も全身の健康も維持していきましょう!
よねやま歯科医院院長 米山博彦