こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は高齢者に多い『誤嚥性肺炎』と歯周病の関連についてのお話と、歯周病は「生活習慣病と感染症の合併症」されている事についてお話したいと思います。
高齢者に多い『誤嚥性肺炎』!
最近よく耳にする「誤嚥性肺炎」。どんな病気かご存じですか?本来、食べたものは食道を経て胃に送られますが、誤って気管に入ってしまい、唾液中の細菌などが肺に感染して炎症を起こす病気です。その誤嚥性肺炎に、実は歯周病が大きく関わっていたのです!
歯周病がリスクを上げる!?
<誤嚥性肺炎の3大リスク>
★お口の中のメンテナンス不足・・・お口の中が不衛生だと、歯周病菌をはじめとした口腔細菌が増えます。食べ物を誤嚥した時に一緒に気管に入り肺に感染します。
★お口の機能低下・・・高齢になると飲み込む力や咳反射が低下して、誤嚥を起こしやすくなります。
★免疫力の低下・・・高齢者や糖尿病がある方などは免疫力が低下して、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
<リスクを減らすためには>
☆メンテナンスをしっかり・・・お口の中の細菌が減ればリスクを減らせます。毎日の歯みがきで、歯と歯ぐきの境目などをシッカリ磨きましょう。定期的に歯科医院でお口のメンテナンスをしてもらうことも大切です。
高齢者が亡くなる原因としてもっとも多いのが肺炎。中でも多いのが「誤嚥性肺炎」と言われています。高齢者がいるご家庭では特に気をつけてあげて下さいね。
歯周病は「感染症+生活習慣病」!?
歯周病は歯周病菌により生じる病気ですが、毎日の生活習慣によっても歯周病にかかりやすかったり、治療しても治りにくかったりすることから、歯周病も生活習慣病のひとつと考えられています。では、歯周病のリスクを上げる危険な生活習慣とはどんなものでしょうか?
生活習慣の見直しで危険因子を排除!
<こんな生活していませんか?>
★甘いもの、軟らかいものを好んで食べる・・・歯周病菌などの悪玉の細菌が住みつくプラークができやすい状態。プラークは粘着性が強くうがい程度では落ちません。
★口呼吸をしていると・・・お口の中が乾燥してプラークが溜まりやすくなります。
★タバコを吸う・・・ニコチンが血管を収縮させて歯ぐきへの血流を悪くすることで、免疫力が低下。歯周病が悪化したり、炎症が起きやすくなります。
★ストレス・・・ストレスが続くと唾液量が減少します。免疫物質が含まれている唾液が十分に分泌されないと、歯周病にもかかりやすくなります。
★歯ぎしり・・・不自然な力が歯にかかり、歯周病が悪化。
<歯周病のリスクを減らすには?>
毎日のお口のお手入れや定期的な歯科医院での検診はもちろんのこと、上記のような生活習慣を見直すこともとても大切なのです。気になることがあれば、お気軽にご相談下さい。歯科医院との二人三脚で、お口の健康を維持して歯の寿命を伸ばしましょう!
よねやま歯科医院院長 米山博彦