こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は『クレンチング症候群と歯周病』と、
「子どもも歯周病になるの?幼少期から始まっている!感染源は大人?!』についてお話したいと思います。
クレンチング症候群と歯周病
クレンチングという言葉をお聞きになったことはありますか?あまり聞き慣れないと思いますが、クレンチングとはストレスなどが原因でおこる歯を強く食いしばる癖のことです。たかが食いしばりと思われるかもしれませんが、この癖はお口の中のさまざまなトラブルの原因になるのです。
トラブルのひとつが歯周病です。そもそも、私たちの上下の歯が接触している時間は、食事の時間を入れても1日に計15~20分間と言われています。しかし、クレンチングがあると1日に何十分間も連続して噛みしめています。私たちの歯は接触しないよう想定してつくられているため、何十分も噛みしめていれば、その力を受け止める歯周組織に大きな負担がかかり、歯周病が悪化してしまうのです。
その他にも、歯の削れ・欠損・破折、歯のグラグラ、
知覚過敏、顎関節症、肩こり等の原因にもなります。
自分では気づきにくいクレンチング症候群ですが、以下の項目でチェックすることができます。
□ 上下の歯の噛み合わせ面がすり減って平らである
□ 歯と歯肉の境目に削り取られたような傷がある
□ 舌の側面に歯型がついている
□ 歯に接する頬の内側に白い線がある
チェックがついた方はクレンチングの可能性があります。上下の歯を離すよう意識して生活したり、ストレス解消を積極的に行ってみましょう。なかなか症状が改善しない場合は、マウスピースをはめる方法もあります。気になる方はお気軽にご相談ください!
子どもも歯周病になるの?
幼少期から始まっている!感染源は大人?!
大人の病気と思われがちな「歯周病」ですが、実は子ども時代からもうすでに始まっていることをご存じですか?今回は歯周病の始まりについてお話しします。
■歯周病の始まりは子ども時代!
「子どもも歯周病になるの?」と思われるかもしれませんが、子どもでもなります。歯周病は「歯肉炎(歯ぐきだけの炎症)」と「歯周炎(歯肉炎が悪化し、歯を支える骨にまで腫れが広がっている重度な炎症)」の総称で、原因は口の中にいる歯周病菌。子ども時代に歯肉炎になり、少しずつ進行して、膿が出たり歯がグラつくなどの自覚症状が出るのは大人になってからということがほとんどなのです。
■大人からうつる感染症です!
虫歯と同様、歯周病も人から人へうつる感染症です。
赤ちゃんはほぼ無菌状態で生まれてきますが、親が歯周病である場合、キスしたり、噛みくだいた食べ物を与えたり、同じスプーンを使ったりすることで感染する可能性が高まります。
まずは、親が歯周病の治療を受けることが大切です。
このようなことから、子どもの頃から歯周病対策をすることがとても大切です。基本は毎日の歯みがきでお口の中を清潔にすること。特に乳歯がはえそろう時期や永久歯にかわる時期は要注意です。
歯ぐきが赤い、腫れている、さわるとプヨプヨしているなどの症状がある場合は歯肉炎になっている可能性があります。早めに歯科医院を受診しましょう!
よねやま歯科医院院長 米山博彦