こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は『歯周病ポケット検査でわかること』についてお話したいと思います。
歯周ポケットの検査で分かること~歯を失わないために~
歯周ポケットという名前、いろいろな場面でお聞きになることがあると思います。歯周ポケットとは歯と歯ぐきの境目にある溝のことで、お口の中の汚れがとどまりやすい場所です。
その歯周ポケットの中を調べる検査が、定期検診などの際に歯ぐきに器具を入れて行う検査です。
プローブという目盛りが付いた専用の器具を入れ、ポケットの深さを測定します。
この検査で分かることは、歯周病の進行具合。
ポケットの深さは健康な方で1~2mm程度、4~5mmあると初期の歯周病、6mm以上で重度の進行した歯周病と判断します。数値が大きくなるほど歯周病が進行していると言えます。深さの他にも、出血の有無で炎症の程度を判断したり、歯石の有無なども確認します。
検査のチクチクとした刺激が苦手という方もいらっしゃるかと思いますが、目に見えない歯周ポケットの中を確認するために欠かせない検査です。歯周病で歯を失わないためにも、定期的にチェックしていきましょう!
歯周ポケット検査とは?
歯周病ポケット検査は、歯周病の進行度合いや歯茎の状態を把握するために行われる重要な検査です。この検査でわかることは主に以下の通りです。
1.歯周ポケットの深さ
・歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)の深さを測定します。
・健康な状態では1~3mm程度ですが、歯周病が進行すると深くなります。
・深さによって、歯周病の進行度合いを判断できます。
♢3mm以内: 比較的健康な状態
♢3~4mm: 歯肉炎、または初期の歯周病
♢4~6mm: 中等度の歯周病
2.歯茎の炎症の有無
・検査時に出血があるかどうかを確認します。
・出血は、歯茎に炎症が起きているサインです。
・歯周ポケットの深さと出血の有無を合わせて、歯周病の進行度合いを判断します。
3.歯茎の状態
・歯茎の色や腫れ具合を観察します。
・歯茎が赤く腫れている場合は、炎症が起きている可能性が高いです。
4.歯石の有無
・歯周ポケット内に歯石が溜まっているかどうかを確認します。
・歯石は歯周病を悪化させる原因となります。
5.歯の動揺度
・歯がグラグラと動いていないかを確認します。
・歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けて歯が動揺します。
歯周病ポケット検査の重要性
・歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため、早期発見が難しい病気です。
・歯周病ポケット検査によって、早期発見・早期治療が可能になります。
・定期的な検査を受けることで、歯周病の進行を防ぎ、健康な歯を維持することができます。
歯周病は、進行すると歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。定期的に歯科医院で歯周病ポケット検査を受けることをお勧めします。
歯周病ポケット検査の方法
歯周病ポケット検査は、歯科医師または歯科衛生士が「プローブ」と呼ばれる細い器具を使って行います。
1.プローブの挿入
・プローブを歯と歯茎の境目にある歯周ポケットに挿入します。
・プローブには目盛りが付いており、挿入した深さを測定できます。
2.深さの測定
・歯周ポケットの深さを測定し、記録します。
・通常、1本の歯に対して複数箇所(通常は6箇所)を測定します。
3.出血の確認
・プローブを挿入した際に、歯茎から出血があるかどうかを確認します。
・出血は、歯茎に炎症が起きているサインです。
歯周病ポケットの深さと歯周病の進行度
歯周病ポケットの深さによって、歯周病の進行度を判断できます。
・1~3mm
・比較的健康な状態です。
・定期的な歯科検診と適切な口腔ケアを続けることで、健康な状態を維持できます。
・3~4mm
・歯肉炎、または初期の歯周病の可能性があります。
・歯科医院でのクリーニングや適切な口腔ケアが必要です。
・4~6mm
・中等度の歯周病です。
・歯科医院での専門的な治療が必要です。
・6mm以上
・重度の歯周病です。
・歯を失う可能性が高く、早急な治療が必要です。
歯周病ポケット検査を受ける際の注意点
・歯周病ポケット検査は、多少の痛みや不快感を伴う場合があります。
・歯茎に炎症が起きている場合は、出血しやすくなります。
・検査後は、うがい薬などで口腔内を清潔に保ちましょう。
歯周病予防のために
・毎日の適切な歯磨きと歯間ブラシやデンタルフロスの使用
・定期的な歯科検診とクリーニング
・バランスの取れた食生活
・禁煙
これらのことに注意して、歯周病を予防しましょう。
よねやま歯科医院院長 米山博彦