こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日はインプラント治療において「インプラントを選択すべき人とは?」と「喫煙はインプラントの寿命を縮める!?」についてお話したいと思います。どのような場合にインプラントを選んだ方が長い目で見てQOLの向上になるのか?また喫煙がインプラントに及ぼす影響についてのお話になります!
インプラントを選択すべき人とは?
もし、1本歯を失ってしまった時、どんな方でもインプラント治療を選択するのが最適だと思いますか?実はそう簡単なものでもないのです。お口の状態等により、インプラントに向くかどうかは変わってきます。そこで、今月はインプラントに向く人の例を、具体的にあげてみましょう!
インプラントに向く人は?
★失った歯の両隣がまったく健康な歯の方
例えばブリッジ治療の場合、両隣の健康な歯を削ることになります。削った歯は虫歯になりやすく負荷もかかるので、寿命は短くなってしまいます。
→インプラントの場合は両隣の歯を全く削ることなく治療できます。
★奥歯が抜けてしまった方
奥歯の場合は両隣の歯を利用して橋を渡すブリッジ治療ができません。部分入れ歯にした場合は手前の歯に負担がかかりやすく、残っている歯を早期に失うことになりがちです。
→こんなケースでは残った歯に負担がかからないインプラントが最適です。
★入れ歯が合わなくて困っている方
入れ歯だと固い物が食べられない、食べ物がはさまって痛いということが起こりがちです。
→インプラントは、入れ歯と違い骨にしっかり固定されるので、天然歯とほぼ同じようにシッカリ噛んでお食事を楽しむことができます。また、食事中やおしゃべり中に外れたり、他の歯にかけた金属が見える心配もありません。
喫煙はインプラントの寿命を縮める!?
失ってしまった歯の代わりに人工歯根をあごの骨に埋め込み、新しい義歯をつけるインプラント治療。自分の歯のようにかめる優れた治療法ですが、タバコを吸っているとその素晴らしさを発揮できない事が多々あるのです。喫煙者にインプラントを施術した場合、禁煙者に比べて手術の失敗率は3.7倍にもなるというデータも。では、喫煙者がインプラント治療をした時のリスクを見ていきましょう。
手術、術後の状態にも影響します!
★感染リスクがアップ!
手術では免疫力が重要となりますが、タバコを吸っていると、免疫力を司る白血球の活動が弱まるので、歯ぐきに炎症を起こしやすくなり、感染症の危険度も大幅にアップ!手術失敗のリスクが上がります。
★インプラントと骨がくっつかない!
ニコチンの作用により毛細血管が収縮し血行が悪くなります。必要な栄養分が届かなくなるので、傷口の治りが悪かったり、インプラントと骨が十分にくっつくことができないなど、手術失敗の大きな原因に!
★唾液の減少でインプラント周囲炎!
手術後も喫煙者が抱えるリスクは高いままです。というのも、タバコを吸うと、洗浄・殺菌作用がある唾液が減少するので、お口の中は不衛生な状態になり、最終的にはあごの骨を溶かしてしまう「インプラント周囲炎」にかかる可能性が高まります。
このように、タバコはインプラントの失敗率を上げ、寿命を縮めるだけのものです。インプラントをお考えの方はぜひ禁煙を考えてみませんか?
よねやま歯科医院院長 米山博彦