こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は『歯ぎしりや食いしばりで歯周病が悪化!』と、「歯周病が肥満につながる?!』についてお話したいと思います。
歯ぎしりやくいしばりで歯周病が悪化!
「ブラキシズム」と呼ばれる歯ぎしりやくいしばり、皆さまはありませんか?通常の食事の際に歯にかかる力に比べて非常に強い力のかかる「ブラキシズム」は、さまざまな悪影響があります。そこで今回は、歯ぎしりやくいしばりが体におよぼす影響について考えてみたいと思います。
気づかないうちに、歯や歯周組織がダメになる!
■そもそも、歯ぎしり・くいしばりとは?
歯ぎしりは、上下の歯を噛み合せた状態で、横に擦り合わせるように動かす癖のことです。睡眠中にすることが多く、音がするため家族からの指摘でわかることがあります。くいしばりは、上下の歯を強くかみしめる癖です。睡眠中以外にも、何かに集中しているとき無意識にしていることが多いです。
■短期間で歯周病を悪化させる!
この「ブラキシズム」が及ぼす悪影響は、歯のすり減りや亀裂、知覚過敏などのほか、歯を支える歯周組織にも大きなダメージを与えるため、短期間のうちに歯
周病が悪化してしまう危険があること。歯周病にかかっている方は要注意です!
■治療方法は?
「ブラキシズム」を軽減させるには、原因のひとつと言われるストレスを減らすこと。そして、日常生活の中でのくいしばりを自覚して意識して直すことも大切です。改善しない場合は歯科医院でマウスピースをつくる方法もあります。「ブラキシズム」で悩んでいる方はお気軽にご相談くださいね!
歯周病が“肥満”につながる?!
歯ぐきの炎症などから始まり、あごの骨を溶かし、最後には大切な歯を失ってしまう歯周病。最近では全身の病気とも関係が深いことがわかってきました。そんな歯周病が「肥満」と関係があるという実験報告があります。そこで今回は、歯周病と肥満の関係を少しご説明してみましょう。
歯周病菌の内毒素で脂肪が増加!
歯周病の原因になる歯周病菌。これは内毒素という毒素を持っています。この毒素は歯ぐきの炎症部分から血液中に入り込みいろいろな悪さをします。
あるマウスを使った実験では、歯周病菌が出す毒素をマウスの体内に入れたところ、肝臓と脂肪組織に脂肪がつき、マウスの体重が増加したという結果が出ました。この実験から、歯周病がある方は肥満になりやすいということがわかります。
また、肥満になると、血液中の糖をエネルギーに変えるインスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなることで、深刻な合併症の危険がある糖尿病を発症するリスクも上昇するのです。
まとめ
いかがでしたか?歯周病はお口の中にとどまらず、肥満や糖尿病など全身の健康にも密接につながっています。そんな歯周病を予防するには、お口の中の歯周病菌を減らすことが大切です。毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なクリーニングで歯周病を予防していきましょう!
よねやま歯科医院院長 米山博彦