こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は『白と黒。2種類の歯石、その違いは?』についてお話したいと思います。
白と黒。2種類の歯石、その違いは?
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皆さまは、歯石が2種類あることをご存じですか?プラークが石灰化して石のように硬くなった歯石には、実は白い歯石と黒い歯石の2種類があるのです。今回はその違いをお話ししますね!
◆白い歯石
歯石と言われてイメージするのが、この白い歯石ではないでしょうか?この歯石は「縁上歯石」といって、歯ぐきより上の部分に付くので目に見えます。
プラークに唾液中のカルシウムが取り込まれて形成され、徐々に固くなって歯にこびりつき、放置すると歯肉炎などのトラブルを起こします。
◆黒い歯石
黒い歯石は「縁下歯石」といい、歯ぐきより下の部分(歯周ポケット内)に付きます。歯周病による炎症で出血した血液が混じるため黒色になります。
歯周ポケット内の歯根に強固にこびりつき、取り除くことが非常に困難。歯周病が進行していることが予想され、悪化するとあごの骨が溶け、歯を失う可能性もあります。
★歯石除去の方法と予防法
白い歯石は専門の器具を使い比較的簡単に取れますが、厄介なのが黒い歯石。浅いポケットであれば、スケーラーという器具をポケット内に入れて歯石を取り除き、対応できない場合は歯ぐきを切開し、歯根面に付いた歯石を除去するフラップ手術を行います。
歯石は歯周病菌の住み家となり、歯周病をどんどん悪化させます。歯石をつけないためには、日々のセルフケアに加え、定期的に歯科医院で歯石を取ってもらうことが大切です。
歯周病の最大の敵である「歯石」は、付いている場所によって歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)と歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)に分けられます。
この2つは性質もリスクも大きく異なります。それぞれの特徴と歯周病との関連性を10個のポイントで解説します。
1. 付着している場所の違い
・縁上歯石:歯ぐきより上の、目に見える部分に付着します。
・縁下歯石:歯ぐきの中(歯周ポケット内)に隠れて付着しており、目視できません。
2. 色と見た目の違い
・縁上歯石:乳白色や黄色っぽく、比較的柔らかいです。
・縁下歯石:黒褐色や濃い茶色をしています。これは血液の成分(ヘモグロビン)が含まれているためです。
3. 成分と硬さの違い
・縁上歯石: 唾液に含まれるカルシウムなどで固まります。
・縁下歯石: 歯周ポケット内の「浸出液(しんしゅつえき)」や血液が混ざって固まります。非常に硬く、歯の根に強固にこびりついています。
4. 形成スピードの違い
・縁上歯石: 数日で形成されるため、定期的なクリーニングで比較的簡単に除去できます。
・縁下歯石: 長い時間をかけてじわじわと形成されます。石のように硬いため、除去には専門的な技術(ルートプレーニング)が必要です。
5. 関連する細菌の種類
・縁上歯石: 酸素を好む「好気性菌」が多く、主に虫歯や歯肉炎の原因になります。
・縁下歯石: 酸素を嫌う**「嫌気性菌(歯周病菌)」**の住処となります。この菌が毒素を出し、骨を溶かします。
6. 歯ぐきへの刺激と炎症
・縁上歯石: 表面がザラザラしているためプラークが溜まりやすく、歯ぐきの縁に炎症(腫れ・出血)を引き起こします。
・縁下歯石: 歯ぐきの中で直接組織を刺激し、慢性的な炎症を引き起こして歯周ポケットをさらに深くさせます。
7. 歯槽骨(あごの骨)への破壊力
・縁上歯石: これ単体で骨を溶かすことは稀ですが、放置すると縁下歯石の呼び水となります。
・縁下歯石: 歯周病を悪化させる主犯です。骨のすぐ近くで毒素を出し続けるため、骨が逃げるように溶けて(吸収して)しまいます。
8. 全身疾患との関わり
・縁上歯石: 主に局所的な影響に留まります。
・縁下歯石: 血管が豊富な歯ぐきの中に存在するため、細菌や毒素が血流に乗りやすく、糖尿病や心疾患などの全身疾患に悪影響を及ぼすリスクが高いです。
9. 除去の難易度
・縁上歯石: 超音波スケーラーなどで短時間で弾き飛ばせます。
・縁下歯石: 歯ぐきの中の手探りでの作業になるため時間がかかり、痛みや出血を伴うことが多いため、麻酔が必要な場合もあります。
10. 治療後の再付着リスク
・縁上歯石: 磨き残しがあるとすぐに再付着します。
・縁下歯石: 歯周ポケットが深いまま放置されると、何度掃除してもすぐに菌が入り込み、再び黒い歯石が形成されてしまいます。
まとめ表:縁上 vs 縁下
| 特徴 | 歯肉縁上歯石 | 歯肉縁下歯石 |
|---|---|---|
| 場所 | 歯ぐきの上 | 歯ぐきの中(ポケット内) |
| 色 | 白〜黄色 | 黒〜茶色 |
| 硬さ | 比較的柔らかい | 極めて硬い |
| 原因成分 | 唾液 | 血液・浸出液 |
| 病原性 | 歯肉炎の原因 | 重度歯周病の原因 |
知っておきたいこと
「鏡で見て歯石がないから大丈夫」と思っていても、実は「黒い縁下歯石」が中で骨を溶かしているケースが非常に多いです。これが、歯科医院でのレントゲン検査やポケット測定が必要な一番の理由です。
よねやま歯科医院院長 米山博彦
