こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は「SOS!インプラント術後のトラブル」のお話と「インプラントの治療前にCTを撮るのはなぜ?」のお話です!
SOS!インプラント術後のトラブル
インプラントは失った歯を取り戻す優れた治療法ですが、トラブルが起きる可能性があるのも事実です。インプラント術後の痛みや腫れなどは、ほとんどの場合数日で治まりますが、ある原因によってひどい痛みや腫れがいつまでも続くことがあるのです。その原因とは…
◆院内の衛生環境が悪い
手術に使う器具が衛生的でないために細菌感染を起こしてしまい、腫れがなかなか治まらなかったり、膿みが出たりすることがあります。器具の管理はもちろん、専用の治療室があるなど、衛生管理がきちんと行き届いた医院を選ぶことが大切です。
◆医師の技術不足
残念ながら、医師のスキル不足が原因になることも。ドリルの摩擦熱の冷却不足や神経の損傷などで、インプラントのグラつき・脱落、痛み、腫れ、しびれ等が続くことがあります。インプラント治療を受ける際は、信頼できる医院・医師を見極めることが重要です。
◆患者様の術後の生活
以下のようなことが原因で痛みや腫れが生じる場合もあります。
- ・処方された薬の服用を自己判断で止めてしまう
- ・お口の中の衛生状態が悪い
手術後は強いブラッシング等は控える必要がありますが、プラークが溜まりすぎると細菌感染を引き起こすことも。 - ・喫煙
タバコを吸うと、免疫力をつかさどる白血球の活動が弱まります。すると、歯ぐきに炎症が起きやすくなったり、感染症のリスクが高まります。
このように、インプラントのトラブルを回避するには、医院選びと患者様の術後の生活が重要なのです。
インプラントの治療前にCTを撮るのはなぜ?
虫歯や歯周病の治療でレントゲン写真を撮った経験があっても、歯科でCTを撮るのは初めてという方も多くいらっしゃると思います。インプラント治療をするにあたっては、CT機器で撮影したデータを元に診断することがとても重要。レントゲンで得られる情報だけでは不十分な面があるからです。そこで今回は、CT撮影で把握できることをご説明したいと思います。
★骨の幅や厚さ
埋め込むインプラントに対して十分な骨の幅や厚さがあるかどうかを正確に診断できるため、インプラントが歯ぐきから露出したり、上あごの上の空洞に飛び出してしまうなどのトラブルを防げます。
★骨の状態
レントゲンでは写らない骨の深いところにある欠損などまで詳細に把握できるため、事前にその対処法を考えることができます。
★血管や神経の位置
骨のまわりには血管や神経が通っていますが、位置や本数は人によって異なります。CTでは位置や本数などを正確に把握できるため、血管や神経を傷つける危険を回避できます。
-いかがでしたか?インプラント治療ではCTで撮影することがとても重要だということがおわかりいただけたかと思います。より安全にインプラントを埋入するためには、お口の状態を3次元的に把握できるCT画像を利用することが大変有効です。
よねやま歯科医院院長 米山博彦