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歯茎が腫れて痛い❗️ その原因と自分でできる応急処置

2019年2月21日

急に起こる歯茎の腫れ」「歯茎の痛み」

よりによって大事な仕事や学校の行事の時にもお構いなく起こってしまいますよね!

すぐに歯医者に行けない!そういう時にどうすればいいのか?

自宅でできる応急処置について詳しく書いていこうと思います。

歯肉が腫れて痛む時の応急処置

歯や歯肉が痛む時ついやってしまいがちな事

患部(腫れているところ)氷嚢(氷)で冷やす

これは基本的にはNGです。何故かというと腫れている部位は元々血行が悪くなっています。そこを氷などで冷すと更に血行が悪くなってしまいます。一瞬楽になるのですが、通常はその後さらに腫れと痛みが増加してしまいます。痛み止めを飲んでも血行が悪いため成分が充分到達しにくくなってしまいます。

(ただしこれは化膿性炎の場合で、抜歯後や口腔外科の小手術後の腫れはむしろ冷やした方がいい場合があります!)

とは言っても痛いときはがまんできませんよね!私にも身に覚えがあります!多少は冷やしてもかまいません。でも水道水をタオルに浸して患部に当てる程度にして下さい。氷で冷やすと後が大変になります。

教訓① 氷で冷やさない   !

痛みの応急処置

まず痛み止めを飲む。

とにかくまず痛みを止めないと何も手につかないし耳にもはいりません!市販のバファリンやロキソニンを飲みましょう。通常は30分もすればかなり痛みは柔ぐはずです。

でも効きが悪いときはどうするか?これはほとんどが量が足りてないせいなので

違う種類の痛み止めを飲むよりも同じ種類の痛み止めを追加で飲んで下さい。この方が断然効きます!

教訓② 痛み止めの効きが悪いときは同じ種類を追加で飲む!

栄養と睡眠をとる

歯や歯肉に腫れや痛みがある時は食欲も落ちて眠りも浅くなるか、酷いときには全く寝れない状態になりますよね。また痛い歯には負担をかけないことも大事です。

食べれない寝れないは免疫力を著しく落とすので治りを遅くしてしまいます!

ですから栄養は噛まなくても済む流動食や栄養価の高いスープなどがオススメです。全く食べないのは良くないです。またこの時は睡眠導入剤を使ってでも睡眠をとる事を優先することが大切です。これにより後の治りが全く変わってきます。

腫れの応急処置

抗生物質を飲む

しかしこれは抗菌剤(抗生物質)が手元にある方のみができる対処方法になります。以前通っていた歯科医院や医家のお医者さんでもらった抗菌剤が余っていた場合などでしょう。しかしあまり時間が開きすぎている薬は薬効が下がっていることがあるので古い薬は飲まない方がいいと思います。

患部の細菌の量を減らす

抗菌剤も最近の量を減らして症状を軽減するのですが、歯肉の腫れの原因は90%歯です。 つまり

歯についている細菌の量を減らすためには歯ブラシが重要です。

腫れている歯茎を磨くのではなく歯の際の歯垢をできる限りとります。硬いブラシは腫れている歯肉に当たると痛いので軟毛ブラシを使いましょう。歯医者さんでは通常販売されていますが、最近では大きなドラッグストアや東急ハンズなんかでも「超軟毛ブラシ」が売られていますので、1本買っておいてもいいかもです。

歯肉が腫れと痛みの原因はなんでしょう?

歯周病

一番多い原因がこれ、そう歯周病です。

この病気は実に成人日本人の8割以上が罹患していると言われるもので、歯を支えている骨が(歯槽骨と言います)歯周病を起こす原因菌(歯周病菌)によってじわじわ長い年月をかけて破壊され溶かされていき、放置すると最終的には歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。この歯肉の炎症が進行する際にしばしば歯ぐきの突然の腫れや痛みが起こります。これは自然治癒はしないので、できるだけ早く歯医者に行って下さい。

最近ではテレビのCMで歯周病に効く歯磨剤とかよく販売されていますが、コレだけで歯周病が治ることは絶対にありませんので、応急処置で痛みが和らいだら直ぐに受診しましょう!!

 

虫歯(根っこの先の膿)

虫歯が進行してしまい、細菌が歯の神経に侵入するとズキズキしたひどい痛みがでます。虫歯が初期にはまず冷たいものがしみる事で気がつく事が多いです。

そこで歯医者で治療すればいいのですが、痛み止めを服用してやり過ごしているとある時に痛みがなくなります。多くの人は治ったと勘違いするのですが、これは歯の神経が死んでしまい壊死した状態になっています。これが時間が経過して更に進行すると細菌が歯の根っこの先から外に出てしまい歯を支えている骨に感染します。そこで炎症が起こり膿を溜めてくると再びズキズキした酷い痛みと今度は歯の根元付近の歯肉が腫れてきます。 これが写真の様な状態です。

歯が割れている

神経のない歯は硬いものを噛んだり、夜歯ぎしりをしたりする習癖がある方はよく歯の根っこが割れてしまって歯肉が腫れ、噛む時の痛みが出てきます。まれにかむ力が非常に強い方は神経のある天然歯を噛み割ってしまう事が起こります。

これの対処は縦に割れてしまった歯は多くは抜歯になります。稀に根っこの長い歯は矯正で引っ張り出したり、一回抜いて180度回転させてもう一回戻す(再植といいます)方法で助ける事ができる場合がありますが、状態が良い場合に限ります。

 

 

 

親知らずの炎症

もう一つよく見られるのが下顎の親知らずが原因の腫れと痛みです!これは放出スペースがないため親知らずが真っ直ぐ萌出する事ができないためにイラストのように前の歯に接して斜めに埋伏(埋まっている状態)になります。

この状態になると歯ブラシが難しくなり歯垢や食べカスが停滞してしばしば炎症を起こし腫れと痛みが生じます。

また前の第2大臼歯 もほぼ100%虫歯になりますので、できればこのような状態の親知らずは早く抜歯しておいた方がいいです!

腫れや痛みに対して歯医者で行う応急処置

麻酔をして洗浄

痛みが強く腫れている場合にまず行うことは、痛みを止めるもしくは和らげるためにまず局所麻酔をします。それから原因を診査診断していきます。

麻酔をして腫れているところに膿がたまっていれば切開して排膿

腫れているところが柔らかく押すとプヨプヨしている場合は(専門的には波動を触れると言います。)麻酔をして切開して膿を出します。この処置により急激に痛みと腫れは改善して行きます。しかし腫れていても表面が赤く押しても硬くプヨプヨしていない場合は切開してもまだ何も出てこず痛みが増すだけなので、洗浄だけして抗生剤を服用してもらい、膿が表面に集まってくるのを待ちます。

噛み合わせを落とす

失活歯(神経のない歯)がなぜ痛むのかと不思議がる方が時々いらっしゃいますが、神経のない歯でも根っこの先に膿が溜まると噛む力が伝わると痛みを感じる事が多いです。ひどくなるとちょっと当たるだけでも飛び上がるぐらい痛む事があります。その対処方法としては歯を少し削って噛み合わせを緩めるもしくは全く噛まないようにします。

根っこの治療をする(根管治療)

根っこの先に溜った膿の原因はほぼ100%感染した歯の中から根の先に細菌が侵入して起こります。治療としてはその感染源である根っこの治療を行います。溜ってしまった膿は切開できる様なら外に出して、抗菌剤を服用して局部の細菌の数を減らしながら、最終的には無菌状態で根っこに薬を詰めて密封します。

歯周治療を行う

歯周病が原因で腫れや痛みがある場合は、歯ブラシ(プラークコントロール)や歯石除去 、歯周ポケット洗浄などの歯周治療を行います。この中で一番大切なのはセルフケアである歯ブラシです!歯垢というのは単なる食べカスでは無く、歯周病などの炎症を起こす細菌のかたまりです。これを毎日の歯ブラシで出来るだけ除去する事が腫れや痛みの治療だけでなく、すべての歯科治療の成功のためのポイントです。

まとめ

急に起こる困った歯ぐきの腫れや歯の痛み に対する応急処置や治療について解説しました。    でもコレは急におこったのではないのです。

お口の中のトラブルの大半は虫歯や歯周病です。その原因は歯垢(プラーク)と呼ばれる悪玉口腔内細菌によって引き起こされます。

私たちの身体には免疫力という仕組みがあってこの免疫が通常は身体の中に入ってこようとする細菌やウイルス、異物などを排除してくれています。

ところが風邪をひいたり過労で疲れていたりするとこの免疫力が落ちる事があります。まさにこの時に歯ぐきが腫れて膿をもち痛みがでます。

しかし毎日腫れの原因になる歯垢をしっかり歯ブラシで清掃していれば、腫れたとしても軽度な症状で済んでしまうか、なんともない場合もあります。

腫れのための最大の予防は毎日の正しい口腔清掃(歯ブラシ)!

もし腫れてしまったら氷で冷やさず、痛み止めを飲んで出来るだけはやくかかりつけの歯医者さんにいく!

以上です。

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