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5年後10年後のあなたの歯は?

2024年7月6日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。

今日は歯周病の少ない国スウェーデンとの比較『5年後10年後のあなたの歯は?』と『1本抜けたらやがては総入れ歯??』についてお話したいと思います。

5年後10年後のあなたの歯は??

今、あなたは何歳ですか?そしてお口の中の歯の本数は何本あるでしょう?日本人の寿命は伸びているのはご存じの通りですが、実は歯の寿命は全然それに追いついていないのが現状です。

歯は親知らずを入れて全部で32本ありますが、70歳の頃にはすでに15本程度になっているのです。

スウェーデンは平均20本、日本は平均8本!

歯を失う原因の多くは歯周病。歯は治療を重ねるたびに確実に寿命を縮めていきますので、歯周病、そして虫歯にならないことが肝心です。1日でも長く歯の寿命を伸ばすためには、毎日のケアと、歯科医での定期検診やクリーニングによる予防が大切。

きちんとケアができれば確実に歯の寿命は伸びていくのです。

その良い例が、予防歯科の先進国スウェーデン。スウェーデンでは80歳の方でも平均20本の歯を保っているそうです。一方、日本はというと、80歳の方の平均残存歯数は、なんと平均8本という危機的状況…。

「自分は大丈夫」「歯がなくなるなんて想像がつかない」と若い頃は思いがちですが、日本人の平均では45歳頃から加速度的にどんどん失われていく傾向があります。実際に歯を失い、入れ歯やインプラントしか選択肢がなくなった時に初めて、歯をもっと大切にしておけば良かった…と、歯の有り難みが分かるのかもしれません。

今まで何不自由なく美味しいものを食べたり、おしゃべりを楽しんだりできたところが、突然歯を失いそれらの楽しみが奪われるのは相当ショックです。できれば80歳で20本以上の歯を残して豊かな人生を味わいたいものです。5年後10年後の歯が健康できちんと機能しているように、私たちと一緒に頑張っていきましょう!

ちなにみスウェーデンでは日本に比べて認知症の方も非常に少ないとの統計が出ています。それは高齢者でも自分の歯で食事がしっかり摂れる、しっかり噛むことで脳の血流が確保できていて認知症が少ないことに関連があるとのことです。しかも寝たきりの高齢者も非常に少ないことも歯と関連があることが解っています。日本は寿命は世界一ですが、寝たきりでは人生楽しく過ごせません!歯を守って健康寿命も守りたいですね!!

1本抜けるとやがては総入れ歯?!

虫歯、歯周病、けが…、歯が抜ける一番の原因は何でしょう?厚生労働省の抜歯原因調査では、「虫歯よりも歯周病が原因で抜歯する人が多い」という結果が出ています。

約8割が歯周病にかかっていると言われる日本では、特に40代半ばから歯周病で歯を失う方が増えてきます。

義歯が他の歯の寿命を縮める!

「1本ぐらい抜けても放っておいて大丈夫」と思われるかもしれませんが、歯が1本なくなるというのは大変なことなのです。歯が1本抜けた後の行く末をシュミレーションしてみましょう。

ケース① 歯が抜けた!でも、面倒だから放置…

1本歯が抜けると、今まで歯があった場所に両隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合わせの反対側の歯が伸びてきます。噛み合わせが悪くなると汚れが溜まりやすくなり、歯周病や虫歯のリスクも上昇。

ケース② ブリッジを入れた

ブリッジは、両隣の歯を削って土台にし、橋を渡すように義歯を入れる治療法。土台となる歯に大きな負担がかかるので、その歯の寿命を縮める可能性が高くなります。ブリッジでつないだ部分は汚れが溜まりやすいので、新たな虫歯や歯周病も発生しやすくなります。

ケース③ 部分入れ歯を入れた

保険の部分入れ歯の場合は、他の歯に金属のバネを引っ掛けて義歯を安定させます。バネをかけられた歯には過重な負担がかかるので数年でぐらつき始めて抜歯…。歯の無い部分がどんどん広がっていく可能性が大きいです。

先ずは、歯を失う最大の原因である歯周病に気をつけることが大切です。毎日のセルフケアと歯科医院で定期的にメンテナンスすることで、歯周病から総入れ歯に進行する負の連鎖を断ち切りましょう!

よねやま歯科医院院長 米山博彦

歯を失ってしまった後の治療方法

2024年4月6日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は歯を失ってしまった後の治療方法についてお話したいと思います。大きく分けて3通りの
治療方法がありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分に合う治療方法を見つけましょう!

治療法によってこんなに違う!

番外編として適応症は少ないですがもう一つ治療法があります。

 ◆歯の移植の場合

虫歯や歯周病にかかっていない親知らずが残っている場合、奥歯が欠損して無くなった場合、親知らずを移植して機能させることが可能です。

ただし移植歯と歯の無くなった部位の歯周組織のサイズが適応している場合のみこの移植術が適応になります。移植後は通常の歯冠修復(いわゆる差し歯)やブリッジの土台として使用できます!

当院ではインプラントの前の選択肢の一つとなっています。

日頃のお手入れの方法は?

◆部分入れ歯の場合

「入れ歯」と「歯が抜けているところ」の両方をシッカリとお手入れすることが大切です。お手入れ方法は、入れ歯をお口から外し、歯ブラシで磨きます。

支台歯に引っ掛けるクラスプも、小さめのブラシや歯間ブラシなどを使って、優しく丁寧に磨きます。入れ歯洗浄剤も併用するとより効果的です。

◆ブリッジの場合

ポンティックとよばれるダミーの歯と歯茎の境目、そしてポンティックの底面は非常に汚れが溜まりやすい部分です。

まずは、通常の歯ブラシで磨いて汚れを落とし、次に歯間ブラシを使って、ポンティックと歯茎の境目の汚れを効率よく取り除きます。最後にポンティックの底面の部分を、フロスを使って仕上げます。

◆インプラントの場合

自然歯と同様に磨きます。歯ブラシでの掃除に加えて、タフトブラシや歯間ブラシ、フロスなどを利用して、歯間などの汚れの溜まりやすい場所を清潔に保ちます。

磨き残しがあると、インプラントでも歯周病になり(インプラント周囲炎)、インプラントを支える周りの骨が溶かされてしまいます。

まとめ

治療法によって、毎日のお手入れがこんなにも違うということがお分かり頂けたと思います。メンテナンス次第で義歯の寿命も変わってきます。一緒にベストな治療法を考えていきましょう!

よねやま歯科医院院長 米山博彦

入れ歯、ブリッジ、インプラント。治療後の注意点は?

2023年7月29日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は奥歯の入れ歯の合わない方のための「入れ歯、ブリッジ、インプラント 治療後の注意点は?」のお話と「インプラント手術時の痛み、術後の痛みは?」のお話です!

入れ歯、ブリッジ、インプラント。治療後の注意点は?

入れ歯、ブリッジ、インプラント。歯を失ったとき皆さんはどの治療法を選びますか?

メリットばかりに注意がいきがちですが、治療後のことも考えて治療法を選ぶことが大切です。そこで今回は、それぞれの治療後の注意点をご紹介します。

治療後の注意点

▼入れ歯

お口の中の状況の変化によって「入れ歯が合わなくなってうまく噛めない、ものを噛むと痛みがある」ということがあります。その都度、お口の状態に合わせて入れ歯の調節をすることが必要となります。

▼ブリッジ

失った歯の両隣の歯を削って支柱とし、そこに一体化したクラウンを被せる治療法です。そのため、両隣の歯に大きな負担がかかり歯の寿命を縮めてしまう可能性があります。
支えになっている歯が虫歯になると作り直しということも。

▼インプラント

半永久的に使用できると思われがちですが、インプラントにも「インプラント周囲炎」という歯周病菌によって起きる疾患があります。インプラント周囲炎は歯周病より進行が早く症状も自覚しにくいため、これまで以上にメンテナンスに力を入れる必要があります。

いかがでしたか?お口の状態も生活習慣も患者様一人ひとり違います。ぜひご自分に合った治療法を選んでくださいね。皆さんの健康な口内環境づくりを私たちがお手伝いします!

手術時の痛みは?手術後の痛みは?

インプラント治療を考えているけど、歯ぐきを切開してインプラント体を埋め込むというと怖くて踏み切れない…という方、その気持ち分かります。そこで今回は、インプラントの治療にともなう「痛み」にスポットを当ててご紹介したいと思います。具体的に知れば、次の一歩も踏み出しやすくなりますよ!

■手術中の痛みは?

ほとんどの方が、麻酔でほとんど痛みを感じなかった、虫歯や親知らずの治療より痛みが少ないと言われることが多いようです。麻酔自体の痛みもチクッと感じる程度。術中の痛みはさほど心配する必要はないでしょう。どうしても不安…という方には、半分寝ているような状態をつくりだす「静脈内鎮静法」を用いることも、医院によっては可能です。

■手術後の痛みは?

麻酔が切れて痛いと感じることがありますが、一般的には痛み止めの服用で抑えられる程度です。抜歯をしたときのようなチクチクとした軽い痛みであることが多いです。ただし、治療範囲が広い場合などは強い痛みがでる場合も。

また、過ごし方によっては痛みが増すこともあります。飲酒、喫煙、激しい運動、熱いお風呂に入る、刺激物を食べる、治療箇所を触る、強く鼻をかむなどの行為は避けて過ごします。

一般的に痛みの心配はさほどないと言えますが、患者様一人ひとり、麻酔の効き方や治療の難易度等は違います。治療を検討されている方は、不安がなくなるまでしっかりと担当医と話し合いましょう!

よねやま歯科医院院長 米山博彦

3d render of jaw with implants supported dental bridge

周りの歯に負担をかけない治療法

2023年6月10日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長の米山博彦です。
今日は奥歯の入れ歯の合わない方のための「周りの歯に負担をかけない治療法」のお話と
「実は、治療を終えてからが重要!」のお話です!

周りの歯に負担をかけない治療法

虫歯や歯周病等で歯を失ってしまうとショックであると同時に、生活にも不便が生じてしまいます。そこで考えるのが、部分入れ歯やブリッジやインプラント。それぞれのメリット・デメリットはありますが、今回は失ってしまった歯の“周りの歯”にスポットを当てて、3つの治療法を比べてみましょう!

バネをかける?健康な歯を削る?

Illustration of bridges, dentures and implants

部分入れ歯

失った歯の周囲の歯に金属のバネをつけて装着する入れ歯の場合は、バネをかけた歯に負担がかかります。
例えば、ものを食べる時はそれぞれの歯に力がかかりますが、部分入れ歯では、失った歯が負担するはずだった力を両隣の歯が負担することになるので、土台となっている歯を酷使し、その寿命を縮めてしまうおそれがあります。

ブリッジ

失った歯の両隣の歯を、人工の歯をかぶせる土台
にするために削ります。健康な歯であっても削らなくてはな
らず、大変もったいないことです。また、部分入れ歯同様、
土台になる歯に大きな負担がかかり、その歯の寿命を縮めて
しまう可能性があります。

インプラント

人工歯を入れるために、隣の歯にバネをかけたり削ったりする必要はありません。
「周りの歯に負担をかけない」という観点からみると、インプラントが優れていると言えそうです。3つの治療法にはそれぞれメリットもデメリットもありますので、しっかり理解してご自分に合った治療法を選びましょう。気になることや疑問点などあれば、どんどんご相談くださいね!

実は、治療を終えてからが重要!

今回は、部分入れ歯、ブリッジ、インプラント、それぞれの治療後のメンテナンスの違いについてご紹介します!どの治療法にするか迷われている方は、ぜひ参考にされて下さいね。

それぞれに必要なメンテナンスは?

Illustrations about care for bridges, dentures and implants

ブリッジの場合

ブリッジでは、失った歯の両隣の歯を削って土台にし、つながった歯を橋のように渡して固定します。人工の歯の下や、人工の歯と隣の歯の間には、汚れが溜まりやすいので、歯間ブラシやフロスを使用してシッカリと清掃します。

部分入れ歯の場合

入れ歯自体とお口の中、両方をお手入れします。入れ歯を外して歯ブラシや歯間ブラシを使い優しく丁寧に清掃します。
入れ歯洗浄剤を併用するとより効果的。もちろんお口の中も、歯ブラシやフロス、歯間ブラシ等を使い清潔に保ちます。

インプラントの場合

基本はブラッシング。歯周病のように周りの歯ぐきが炎症を起こす「インプラント周囲炎」になりやすいので、歯と歯ぐきの間等は特に気をつけて磨く必要があります。定期健診でインプラントやお口の状態をチェックしてもらいます。

まとめ

いかがでしたか?せっかく治療がうまくいっても、メンテナンスが続かないと、結局は歯の寿命を縮めてしまいます。治療方法、治療期間、料金、そして治療後のメンテナンスも含めて、ご自分にピッタリの治療法を選択されて下さいね。

よねやま歯科医院院長 米山博彦