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マウスピース矯正のメリットとデメリット

2023年9月16日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院 院長 米山博彦です。
現在急速に普及しつつあるマウスピース矯正。矯正治療の難しさの敷居を下げた画期的な矯正方法と言われていますが、本当にそうなんでしょうか?
今回はマウスピース矯正のメリットとデメリットについて お話します。

従来の矯正とマウスピース矯正

「インビザライン」「クリアアライナー」「キレイライン矯正」など、最近耳にするようになったマウスピース矯正。皆さまはご存知でしょうか?歯科矯正と言えば、金属のワイヤーとブラケットを歯に付けるものが一般的でしたが、最近では透明なマウスピースをはめて歯並びを矯正する「マウスピース矯正」も選択肢のひとつになってきました。

マウスピース矯正が、従来の矯正と比べて大きく違うのは、やはり見た目。透明の矯正装置をつけるため人前でもストレスなく使用でき、取り外しが可能なため食事や歯磨きで不便を感じることもありません。しかし反面、間食しづらかったり、マウスピース着用中は飲み物が制限されるなどのデメリットも。

また、どの治療法にも得手不得手があるように、マウスピース矯正にも得意な症例と不得意な症例があります。歯科矯正を検討されている方は、ご自分の歯並びにあった矯正方法は何か?生活に支障はないか?などを
見極めることが大切ですね。歯科矯正にご興味がある方はお気軽にご相談ください!

インビザラインとワイヤー矯正の違い

マウスピース矯正の特徴は?

外見と快適さ

インビザラインは透明なプラスチック製のマウスピース(アライナー)を使用して歯列矯正を行います。

これに対して、ワイヤー矯正は金属製のブラケットとワイヤーを使用します。インビザラインは透明で目立ちにくく、取り外し可能なため、外見的に目立たず、食事や歯磨きが容易です。一方、ワイヤー矯正はブラケットとワイヤーが目立つことがあり、食事や歯磨きに制約があります。

修正できる不正咬合の範囲

インビザラインは軽度から中等度の不正咬合に適しています。前歯の傾きや間隔の修正、歯の混み合いや隙間の縮小など、比較的簡単な修正に効果的です。

ワイヤー矯正は、より広範囲で複雑な不正咬合を修正することができます。重度な混み合いや噛み合わせの問題など、より重要な修正が必要な場合には、ワイヤー矯正が一般的に選択されます。

治療の期間と進行方法

一般的に、インビザラインの治療期間はワイヤー矯正よりも短いことがあります。インビザラインは、透明なアライナーを進行することによって歯を少しずつ移動させていきます。

ワイヤー矯正では、ブラケットとワイヤーの調整によって歯を移動させます。

矯正の可視性

インビザラインは透明なアライナーを使用するため、一般的に目立ちにくいです。

これに対して、ワイヤー矯正は金属製のブラケットやワイヤーが目立つことがあります。特に成人や外見に敏感な人にとって、インビザラインは見た目への影響を最小限に抑えることができます。

取り外し可能性

インビザラインのアライナーは取り外し可能であり、食事や歯磨きの際には簡単に外すことができます。

これに対して、ワイヤー矯正は固定されており、矯正装置を取り外すことはできません。アライナーを外すことで、食事や日常の活動をより自由に行うことができます。ただし、アライナーの使用時間を守ることが重要であり、継続的な装着が必要です。

矯正の管理と調整

インビザラインの場合、歯科医は進行中の治療を管理するために定期的に新しいアライナーを提供します。患者は一定期間ごとにアライナーを交換し、歯の移動を進めます。

ワイヤー矯正では、歯科医が定期的な調整を行い、ブラケットやワイヤーを調整して歯の移動を管理します。

維持と清掃

インビザラインのアライナーは取り外し可能であるため、歯の清掃やアライナーの清潔さを維持することが比較的容易です。患者はアライナーを取り外して歯を磨くことができ、アライナー自体も洗浄することができます。

ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーが固定されているため、清掃がやや困難になることがあります。特に歯間の清掃には追加の努力が必要です。

応急処置と修正

インビザラインのアライナーが破損した場合や失われた場合、歯科医は新しいアライナーを提供できます。

一方、ワイヤー矯正では、ブラケットが取れたりワイヤーが曲がったりした場合には、歯科医の処置が必要です。ワイヤー矯正の場合、ブラケットやワイヤーが直接歯に取り付けられているため、修正や修復が必要になることがあります。

まとめ

以上がインビザラインとワイヤー矯正の主な違いです。どちらの方法が最適かを決定するには、患者の不正咬合の状態、治療目標、個人の好み、ライフスタイルなどを考慮する必要があります。
ドクターは、患者の個別の状況に基づいて最適な矯正方法(ワイヤーかマウスピースかまたは2つの装置の併用か)を提案することがあります。

よねやま歯科医院院長 米山博彦

姫路市 歯医者 よねやま歯科医院 インビザライン

マウスピース矯正のメリットとデメリット

2023年4月21日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院 院長 米山博彦です。
現在急速に普及しつつあるマウスピース矯正。矯正治療の難しさの敷居を下げた画期的な矯正方法と言われていますが、本当にそうなんでしょうか?
今回はマウスピース矯正のメリットとデメリットについてお話します。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正のメリットはどういうことが考えられるでしょうか?

1.目立たない

まず考えられるのは目立たない矯正装置ということです。
インビザラインのマウスピースは透明で歯列矯正装置のように金属やブラケットが目立たないため見た目が気になる人でも自信を持って装着できます。
つまり他人に矯正していることを気づかれないことです。

2.取り外しができる

食事の時や歯ブラシの時にはずせることが最大のメリットと言えます。
従来のブラケットと比較して食事の制限や歯磨きのしにくさが少なくなります。

3.ワイヤー矯正に比べて違和感や歯の痛みが少ない

ワイヤー矯正の装置装着時の違和感や口内炎喋り辛さなどが少ないと言われています。
従来の矯正装置ではブラケットでワイヤーが歯に圧力をかけて矯正を行うため痛みや不快感が生じることがありますしかしエンゼルラインではマウスピースによる軽い圧力によって矯正を行うため痛みが少ないと言われています。

しかし全く痛みがないわけではなくあの動きによっては痛みがありますがワイヤー矯正よりは少ないと言われています。

4.治療期間の短縮可能

インビザラインは軽度な部分矯正のケースでは従来のワイヤー矯正装置と比較し短期間で完了することができます。
(奥歯を動かす必要のあるケースは反対に治療期間が延長する場合があります。)
また定期的なマウスピースの交換によって強制の進行を確認しながら矯正期間を短縮することができると言われています。

マウスピース矯正のデメリットとは

マウスピース矯正のデメリットとはどのようなことでしょうか?

一番は患者さんのモチベーションやる気が大切であり、この矯正治療はアライナーを指示どうりに装着しないと歯は動かないということです!
マウスピースを装着している時間の時だけに歯に矯正力がかかります。
アライン社が推奨している装着時間は一日当たり20時間から22時間になります。
つまり食事をしている時歯ブラシをしている時以外は授業中仕事中を問わず装着する必要があります。

歯の動きは装着時間に比例しますので、装着時間が短い場合治療期間が延長する可能性があります。また装着時間が短い状態でアライナーを進めてしまうとアンフィットつまり不適合になる可能性が高くなります。
主なデメリットは以下の通りです。

1.適用管範囲が限られている

インビザラインは卒業生の問題が比較的軽度の場合に最適です重度の歯列矯正の場合はより伝統的なブラケットとワイヤーの矯正が必要になることが多いです

2.メンテナンスが必要

水ラインを使用する場合マウスピースを週に一回程度交換する必要があります
また食事後にはブラッシングやうがいをすることが推奨されています

3.発音の問題

インビザラインを使用する場合最初の数日間は発音に苦労することがあるため適用に時間がかかる場合があります

4.コストが高い

インビザラインはブラケットワイヤーの矯正と比較して治療法が高くなる場合が多いです

5.治療期間が長い

ケースによってはインビザラインを使用する場合治療期間が長くなる可能性があります。
特に臼歯部の歯列不正や骨格の不正がある場合ワイヤー矯正との併用、ブラケットとワイヤー矯正単独の方が治療に適している場合が多いです。

歯列矯正の方法は、個人によって適切なものが異なるため、歯科医師との相談が必要です。
次回はワイヤー矯正との違いについてお話しします。

よねやま歯科医院院長 米山博彦

姫路市 歯医者 よねやま歯科医院 マウスピース矯正

マウスピース矯正について

2023年4月7日

こんにちは、姫路市の歯医者 よねやま歯科医院院長 米山博彦です。
現在急速に普及しつつあるマウスピース矯正。矯正治療の難しさの敷居を下げた画期的な矯正方法と言われていますが、本当にそうなんでしょうか?まずはマウスピース矯正とはどのような治療方法なのか?について知りましょう!!

マウスピース矯正とは(インビザライン)

現在日本で普及しているマウスピース矯正の種類は複数ありますが、その中で一番歴史が長いのはアメリカのアラインテクノロジー社の提供するインビザラインと言われるシステムです。

1997年よりアメリカで治療が開始され、日本では2006年から開始された比較的新しい矯正治療システムです。現在全世界で約1400万人の治療例があります。
当初は前歯部の軽度の叢生(ガタガタ歯並びのこと)などの部分矯正の装置として登場しました。しかし現在では抜歯ケースを含むほぼすべての症例に適用できるシステムに進化しています。
他社のマウスピース矯正システムではまだすべての症例に対応し切れていないと思われます。インビザラインシステムのこれまでの治療ノウハウや技術はインビザラインドクターに共有されるシステムがあり、他の製品に比べても優れた製品、治療システムだと思います。

しかしこのシステムを使用するドクターは基本的な矯正治療における専門知識はもちろん、
治療技術(ワイヤー矯正も含む)は最低限必要です。
一般開業医が安易に患者さんに提供できる治療法ではありません。
従来のワイヤー矯正治療の治療方法に比べて歯を動かすためにかける力のノウハウ(フォースシステム)が全く違います。
したがって治療をするドクターはワイヤー矯正とインビザライン矯正の歯の動き方の違いを充分理解しておく必要があります。

インビザライン治療を開始するまで

1.初診時(矯正相談)

主訴の確認、虫歯・歯周病のチェック、必要があれば一般的なレントゲン検査、歯周病の検索(虫歯・歯周病があればそちらの治療が優先になります)

2.矯正資料採得

  • ・口腔内写真顔写真
  • ・パノラマレントゲン矯正用レントゲン CT撮影
  • ・口腔内スキャナーによる歯列の撮影(スキャニング)

姫路市 歯医者 よねやま歯科医院 口腔内スキャナーで撮影した歯列の写真

3..診断・カウンセリング

矯正治療に関する診断を行ないます。アライナー矯正が可能か、ワイヤー矯正の方が適しているのか、また併用すべきなのかを診断し、カウンセリングを行ないます。
その際骨格的なアンバランスが大きい場合は適用外となり矯正専門医による治療が必要な場合があります。

治療可能な場合は治療契約を行います。

4.クリンチェックによる治療計画の立案

クリンチェックとはコンピューターによる治療計画のシュミレーションです。
これによりそれぞれの歯の動きをカスタムメイドで修正して計画を立てます。

5.アライナーの発注

アライン社にマウスピースの発注をします。海外での作成になりますので到着まで約二週間かかります。

6.治療スタート

当初は一ヶ月に一回の治療経過チェック、安定したら二ヶ月に一回のチェックに移行します。
アライナーの不適合(アンフィット)が生じた場合、追加アライナーの準備をします。

追加アライナーについて

インビザライン治療は通常一回の治療計画で終了することはほぼなく追加ライナーと呼ばれる治療の修正が必要になります。一回の治療計画ではその治療達成率は約70%と言われています。二回目以降の治療計画で95%まで治療達成率を高めて行きます。

またアライナー治療時に予期せぬ歯の動きが生じる場合があります。
その際アライナーでは修正に時間がかかる場合があり、そのリカバリーのためにワイヤー矯正の技術が必要になる場合があり一時的にワイヤーを装着する必要が生じる事があります。

7.治療終了時

保定・メンテナンスをおこないます。
矯正治療はアライナー、ワイヤー矯正に関係なく保定が必要になります。
保定(ホテイ)とは矯正で動かした歯を後戻りしないように保定用マウスピースを装着します。保定期間はケースにより違いがありますが通常できるだけ長く装着するほうが有利だと言われています。文献的には治療期間の二倍から三倍の期間保定すべきだと言われています。
(保定をしっかり行なっても通常矯正治療後の歯列は10〜20%後戻りするのが通常の生体反応と言われています。)

次回はアライナー矯正のメリットデメリットについてお話したいと思います。

よねやま歯科医院院長 米山博彦